「フルバ」生配信、透役・石見舞菜香の演技に釘宮理恵「なんて素晴らしいマッチング」

「『フルーツバスケット』2nd seasonスペシャルイベント~ファイトー!オー!なのです!~」の模様。

高屋奈月原作によるTVアニメ「『フルーツバスケット』2nd season」の生配信イベント「『フルーツバスケット』2nd seasonスペシャルイベント~ファイトー!オー!なのです!~」が、本日10月11日に行われた。

約2時間半にわたるイベントには石見舞菜香、島崎信長、内田雄馬、中村悠一、釘宮理恵、潘めぐみ、古川慎、興津和幸、上田麗奈、大地葉、河西健吾、豊崎愛生、梅原裕一郎、種崎敦美、佐藤聡美、江口拓也、加隈亜衣というキャスト17人が集結。前半では「思い出バスケット!」と題し、2nd seasonの振り返りトークを繰り広げた。キャストが選ぶ印象的なシーンとして最初にピックアップされたのは、5話で紅野がうおちゃんとのやり取りで笑顔を見せるシーン。同シーンを選んだ魚谷ありさ役の種崎は「演じているうちにうおちゃんの演技がどんどんかわいくなっていった」と明かし、紅野役の梅原は「アフレコもこの話数から参加させていただいたので、すごく緊張していましたが、種崎さんにリードしてもらいました」と振り返った。

14話での依鈴とはつ春のキスシーンについては、はつ春を演じる古川が「近付いたかと思えば拒まれる、シーソーゲームのような2人の関係を、ぐっと引き戻したシーン」と語り、依鈴役の豊崎も「一見クールな2人が、実はこんなに情熱的なものを内側に持っているというのがわかっていただけるんじゃないかと思います」と思い入れを見せる。紅葉役の潘は16話で、バイオリン弾きになりたいという夢を語る紅葉のシーンを選び、「透と紅葉のシーンではあるんですが、その先に、紅野とうおちゃんの関係にとっても欠かせない」と、それぞれの覚悟や思いが別の誰かを思うことにつながっていくという、2nd seasonからの物語の広がりに言及。そして「自分が紅葉だったらこのシーンは、悲しくて泣いてしまうかもしれない。でも紅葉は『うれしい』って思える、相手の大切さをよくわかっている男の子」と魅力を語った。

2nd seasonから登場した真鍋翔と由希の会話シーンは、由希役の島崎だけでなく、利津役の河西もセレクト。島崎は「生徒会メンバーのおかげで由希が変化できた」と振り返り、「拓也が真鍋でよかった」と真鍋役の江口に声をかける。河西は「真鍋との関係は、由希が自分のカッコ悪いところを言えるのが素敵」と選んだ理由を語った。生徒会メンバーとして2nd seasonから加わった江口は、「真鍋自身が壁を作らないタイプだから、相手も壁を作らずにすむんだろうなと思います」と解釈を述べ、また同じく生徒会メンバー・倉伎真知役の加隈は「由希は透くんからもらった温かさを持って、真知に寄り添ってくれる」と由希と真知の関係性について触れた。

そして夾役の内田が選んだのは23話「シンデレラっぽいもの」。劇中で思わず本音が出てしまいそうになる透について、「ああやって自分の気持ちを言ってくれる瞬間って、今までそんなになかったと思うんです。3期に向けてこの言葉が響いてくるんじゃないかな」と、今後の物語への重要な1シーンだったと話す。そんな透役の石見が選んだのは、17話の修学旅行での透と夾のやりとり。「自分もいつか突き放されるんじゃないか」という不安で夾を引き留める透に、「どうした?」と微笑みかける夾を見て、石見は「夾くんカッコいいなあと思って……」と照れ笑いをする。「原作を読んでいたときもすごく印象的なシーンで、どうなるか楽しみにしていたんですが、アニメで観たとき美しすぎて、よりキュンとしちゃいました」と笑顔で続けると、中村も「現場では冷静に見ていたんだけど、アニメで観ると確かにキュンとしたね」と頷いた。

印象的なシーンのほか、さまざまなお題に沿ってトークは続く。「印象の変わったキャスト」という質問では、佐藤が「事務所の後輩の信長くんが、由希というすごく難しい役にちゃんと寄り添ってお芝居している背中を見て、『立派になったなあ…!』って。甥っ子の成長を観ているような気持ちです(笑)」とコメント。また釘宮はこのイベントに参加するにあたり改めて原作を1巻から読み返したと言い、「この時代に舞菜香ちゃんが生きていて透くんを演じてくれて、本当によかった! なんて素晴らしいマッチングなんだろうと、毎回『透くんだなあ』ってすごく思うんです」と石見の演技を絶賛した。

キャスト陣の雰囲気について「ファミリーな感じがします」と答えた興津は、「自粛期間でアフレコが空いて久しぶりに再会したときも、入れ替わる一瞬でも『また会えてよかったね』って、すごくうれしそうに話していた」と現場の空気を振り返る。また杞紗役の上田が燈路役の大地について「燈路ちゃんと一緒にいるシーンも増えて、喧嘩も経て、私ももっともっとたいちょー(大地)と仲良くなりたいなって思ってたんです。そしたらたいちょーがすごく気さくに話しかけてくれて、すごくうれしかった」と笑顔を見せると、大地は照れながら「やったー!」と喜ぶという、キャスト陣の温かい関係性も垣間見ることができた。

イベントではTwitterアンケート機能を使った視聴者参加型のクイズや、動物の写真にセリフをあてるゲームといったバラエティーコーナーも展開された。さらに2nd seasonの第2クールオープニングテーマ「HOME」を土岐麻子が生歌唱。作品を彩る澄んだ歌声を響かせ、歌唱後には「歴史のある作品に関われてうれしかったです。作詞をするときは、実際に東京だったらどの街なんだろう?とイメージしながら作りました」といった裏話も語った。

そしてクライマックスには、キャスト17人による朗読劇を生披露。街中で「モゲ太ンGO」というアプリゲームに興じる一同が描かれ、個性豊かなさまざまなモゲ太たちや、ここでしか楽しめないキャラクター同士の掛け合いも展開された。最後に主人公・本田透を演じる石見から「また世の中が落ち着いてきたら、ぜひ一緒に遊びましょう! 最終章も変わらない熱量で作り上げていますので、1話も逃さずその熱量を感じていただけたらうれしいです」と挨拶し、イベントを締めくくった。なおイベントはアーカイブ配信が予定されており、詳細は後日発表予定だ。

※はつ春の「はつ」はさんずいに発の旧字体が、島崎信長、種崎敦美の崎はたつさきが正式表記。

(c)高屋奈月・白泉社/フルーツバスケット製作委員会